きりがみ


ただのましかく
なんかいか おりまげて
かどや あいだを きってみると
ふしぎな きれいな はなみたい

いくつもならべて
つくえのうえは おはなばたけ
あふれたはなは ひらひらおちる

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今回は、以前から使っているアクリルガッシュで描いてみました。
速乾性がほしいと、絵具を重ねた時ににじまないようにするため。
多めに絵具を溶かして、多色木版画のような風合いを出したくて、
実験です。

◇ 赤(左): 水を多めで、絵具を溶いた場合。
絵具が足りなくなってくると、筆跡がよくでてきます。
絵具をたっぷり使うと、フラットな印象になります。

◇ 黄緑(中): 水をかなり多めにして、絵具を溶いた場合。
アクリルガッシュだと、すぐに乾きます。
たっぷりの水でも、端から乾いてきて、筆跡とは違った絵具の跡が残ります。
以前は絵具の跡の「ムラ」を、できるだけ消したいと奮闘しました。
が、シンプルな形であっても、この描き方を優先するならば、
跡はなかなか消せません。
描いていくにつれ、これはこれで、重なりや絵具量の違いで
「味」と思うようになりました。

◇ 桃(右): 水をけっこう多め(中よりは少ない)にして、絵具を溶いた場合。
先ほどの黄緑(中)ほどではありませんが、
じわっと水彩的なにじみができます。
ぼわっとした「ムラ」を出すならば、黄緑の方がいいかな。
この描き方だと、ちょうどいい乾燥速度で、描きやすいです。


水の量は感覚的にやっているので、ブレがあります。
その時の温度・湿度・絵具の色によって、違いがあるような気がします。

本来ムラが出ないように描くには、メーカー推奨で、絵具:水=2:1です。

私は動物毛の筆を使い、筆の先をきかせたいために、
かなり薄くのばしています。
アクリル系の絵具は、どうしても動物毛の筆には負担が大きいです。
(早く乾く分、固く毛にくっついてしまいます。)
筆の洗いやすさのために、薄く使っているというのもあります。

化繊の筆を使い、しっかりとした濃さで描けば、
ムラがなく平らにきれいに仕上がると思います。

今回の絵のように「味」を生かしたい場合は、
描きづらかったり、乾くのを待つ手間があっても、水を多くして、
塗ったら待つ・その間に他のところを塗る or 他の作業をする
をやっています。

描いているモチーフや、全体の雰囲気に合わせ
絵具の風合いを、コントロールして描けるようになりたいです。

たこあげ


すきなものは ぜんぶはいった
たかく とんでいくといいな

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たこの下側にあるピロピロと動く足のようなものが、
生き物のタコの足と似ているから、
「たこ」というのだと思っていました。

そこでふと名前の由来を調べてみるました。すると、

江戸時代に「いかのぼり」という名前で流行していたところ、
「いかのぼり」を揚げている人同士のケンカやトラブルが多発。
「いかのぼり禁止令」が出されるまでに。
しかし、禁止されると逆にやりたくなるのが人の心理。
「いかのぼり」の足を8本にして、
「いか」ではなく「たこ」だと言う屁理屈が、
江戸っ子で周知されるようになったという説がある。
(Wikiperia、雑学ネタ帳より。)

イカ→タコ→凧
だったのですね。

どちらにしても、青い空に、海の生き物を飛ばしたくなる気持ちは
ちょっとわかるような。

英語で凧-kite は、鳥の「トビ(鳶)」の意味もあるそうです。
海の「カイ」の音ともなんだか近しい。

空に飛ぶ 
海で泳ぐ

違うようで、なにか近いイメージを得るもの
他にもありそうです。

2022年、個展開きます。


あけましておめでとうございます。
2022年はどんな年になるでしょうか。
昨年より過ごしやすい健やかな年になることを願っています。

さて、今年は久しぶりに個展を開きます。
以前グループ展に参加したギャラリーのオーナーさんより、
新しいギャラリーでの展示をお誘いいただきました。

会期: 2022年5月5日(木・祝)~14日(土)の10日間

会場: YUMENO GALLERY KICHIJOJI
東京都武蔵野市吉祥寺東町1ー5-12
JR中央線・京王電鉄井の頭線「吉祥寺駅」徒歩約8分
(私の徒歩ではこれくらいでした)

行き方: 吉祥寺駅北口のサンロード商店街アーケードを通り抜け
「女子大通り」沿いの「はぴすと押山」2Fにギャラリーがあります。

在廊予定:  会期中半分ほどを予定
在廊予定日は、会期が近くなりましたらお知らせします。

会期中は、会場でもなにかやりたいなと計画しています。

昨年から少しずつ準備をしてきました。
会期前後に感染状況が落ち着いているのを祈りつつ!
頭の中にある景色や物語をどんどん出していきたいです。

今年も、Web「潮溜」・Blog「苔庭」をどうぞよろしくお願いいたします。

サンタとすず


サンタとすずを かざったら
もうすぐおたのしみ
おいしいごはんと プレゼント
つくりたかった おかしのいえ
これからたのしいことばかり
じゅんびじゅんび じゅんびじゅんび

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もうすぐクリスマス。
小さい頃、この時期はすごくわくわくしていました。
クリスマスツリーの飾りつけは楽しい。
この時期だけ見れるかわいいオーナメントを出し、
暗い部屋の中でチカチカ光る電飾もきれい。

折り込みチラシには、ホワイトや大きいもの小さいもの
いろんなオーナメントのクリスマスツリーがたくさん出ていて、
見て楽しんでは集めていました。
最近、以前よりクリスマスツリーの広告を見なくなった気がします。

…そういえば、まだクリスマスツリーを出していませんでした。
「だそうね」と言われていたのに、すっかり抜け落ちていました。

クリスマス間近だけど、小さい時に使った実家からの古いクリスマスツリーセットを出してきます。

オーナメントは発泡スチロールの芯だからか、もう、モロモロに。
子どもたちもだんだん大きくなりました。
クリスマスマーケットで10年前に買ったオーナメント、ようやく日の目を見られそうです。

繊細なオーナメントについては、さらに数年後。
壊さなくなったら出そうかな。
長女にはこっそり見せて、「かわいい」とのこと。
それも来年にはツリーに飾られそうです。

ちぎられた口に牙がある


でこぼこから メッセージ
ここにも みちがあるよ だって
こすると みえる あたらしいみちが 
おおきなとおりから ほそいおくのみちも
どんどん でてくる 
また こする
みちは どんどんできてくる

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小さい頃に紅葉できれいな葉っぱを拾って
しばらくとっておいたのに
いつのまにか色があせてしまい
がっかりしたことがよくありました。

一度大きなイチョウの葉っぱを拾い
何年たってもめずらしくきれいなまま。
見返してはとっておき、気づけば20年以上持っていました。
最近さすがに縁が砕けており、ようやく自然に還しました。

今なら写真に撮ったり、スキャンしたりなどいろいろやる方法を得て
何気なく見つけた葉っぱや木の実を
特に目的もなく記録しています。

落ち葉を空に舞いあげて遊んでいる様子や
森で落ち葉の布団をして寝転ぶ写真に憧れる長女を見て
その季節、その時でないとできない体験や感覚を
いつも細かに拾い上げられる人でありたいなと思うのでした。

にじいろおばけ


こんなおばけなら あってみたい
おばけって なんでこわいんだろう
このおばけも あってみたら こわいのかな
それとも おばけは ほんとうは こわくないのかな

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おばけ、なぜこわいのでしょうか。
自分が全く予想しないところで出てくるから?
見たことがないから?
得体の知れない生き物だから?
わからないところを集めていくと、それが、おばけ。

おばけはそれぞれ
思う人の心の中で生きていて
時に大きくふくらみ、心の中に住んでいるのかな
と今は思います。

けれど、それが現実に出てきたら
会ってみたいような、怖いような。
実際に会ってみると、おばけへのイメージも
どんどん変わりそうです。

今日の結論: おばけには一度会ってみたい


「あらまし読み」ホームページ 表紙絵


「あらまし読み」ホームページ 表紙絵 を作成しました。
「あらまし読み」からはじまる主体的な学び TOP 
https://www.aramashi.online
ホームページ内他の箇所でも使っていただいております。

こちらでも同じ絵をご覧いただけます。
arama会 | 図書館総合展
https://www.libraryfair.jp/booth/2021/76

「あらまし読み」は、
高校生や大学生のレポート作成のために役立つ読書術です。
新書などの情報読書の本を、複数冊まとめて読み、
自分の課題を掘り下げる読み方です。
この絵は、「あらまし読み」のシンボルとなる絵です。

鳥:本の読み手
矢:俯瞰的・鳥瞰的な視点から短時間で必要な情報を見通すこと
を示しています。

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11月の図書館総合展であらまし読みのイベントが行われます。

《 高大生の読書術 》
「あらまし読み」からはじまる主体的な学び
—「探究」の入口となる読書術 —
「あらまし読み」体験のZOOMワークショップを開催します。
一人ひとり、自分の読みたい新書を持って、「通読」ではない、
New Normalな読書を「いま・ここ」で一緒しませんか

日程:    6回(11/7・14・21・24・26・28)
開催方法:  ZOOM形式
対象:    高校生・大学生の皆さん、 高校や大学の図書館司書さん、
       高大の先生方、 本の読み方に関心のある方ならどなたでも
事前申込:  開催URLから、参加希望の3日前までに事前申し込み
定員:    100名

ご興味ありましたら参加してみてはいかがでしょうか。
詳細につきましては、以下URLをご覧ください。
https://www.libraryfair.jp/booth/2021/76

顔に加える


おけしょうすると すてきになるかしら
ためしてみたけど なんだかちがう
いっしょうけんめい くふうしたのに
すてきになるの なにがちがうのかな

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これがいいバランス、と思っていた描き方を
無意識に固定してしまっていることがあります。

それではみんな似たような顔つきになってしまう。変えよう。
「変わる」ということが、年を取っていくのと同じで、
自然なのかもしれません。

お化粧もシーズンや時期によって、流行や美意識が変わり、
「美しい」とよばれるスタイルも、どんどん変わっていく。

ただ、だんだんと自分も年を取っていく中で、
その「美」は、ある1つのものさしでは全く役に立たない気がしてきました。
いろんな方向から見てみると、1つの見方だけでは見つけられなかった
「美」に気づく。

それは
アンティークやビンテージのように年を経たことで出てくる味だったり、
生命力にあふれる活力だったり、
生まれたてのようなみずみずしさだったり、
しなやかに揺れ動くことのできる強さだったり。

すぐに言葉や絵にできるとは限らないのですが、
感じ取ったことをなにかしら形にして、
見ている人にも楽しさが伝わるといいな
と思いながら、書いて、描いています。

夏と言えば


季節ならではの ものがある
いつもこの季節は これ

いつも同じが 安心の時と
いつもと違うが うれしい時
どっちもあって どっちもいい方に 舵が切れるなら

遠いところから 眺めてみれば
どちらも その時ならでは、なのだろう

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この夏は遠くに行きたいなあと思いながらも、
なかなか行けないでおりました。
そのかわり、近場のいいところを発掘したり、見直したりすることも
たくさんありました。

ふと、パスポートを見てみたら、
期限切れになっているかと思いきや、
まだ、1年残っていました。

パスポートを使えるような遠出が、気軽にできるようになるか
まだまだ見えないですが、
なんだか、小さな希望みたいなものをもらったような気分になりました。

近くを深く潜った後は、
遠くまで飛んでみたいです。

七夕飾り


竹の枝を切り 紙の飾りをつける
七夕が過ぎると だんだん色褪せて
そのうち 天に還っていく

次の年も その繰り返し

繰り返される思いと 変わっていく願い
毎年のように 雲の上でのみ光る 織姫星と彦星
地上では星は降らず 梅雨が続く

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新暦だとたいてい梅雨真っ只中で、本降りのことも多いです。
反対に以前参加した七夕祭は、いずれも旧暦の7月7日付近に行われていて、
カンカン照りの夏真っ只中でした。
旧暦の七夕は、もうすぐですね。
1か月違うだけで、全然違う空模様。

先ほど七夕祭、地域それぞれでお祭りの仕方が全く違っていました。
いわゆる定番の七夕は、竹に短冊や紙で作ったものを飾る点はどちらも一緒でしたが、神社や町の主体で行う、旧暦の方の七夕祭は、
吹き流しのようなものを縦向きに飾ったり。
別のところではたくさんの提灯を飾ったり。
輪くぐりを一緒にやっていたり。

地域が違うと、季節の節目の行事の雰囲気もだいぶ違うものなのですね。
あちこち住んで、改めて意識することになりました。

となると、七夕飾りももっと自由でいいのでは?

この前公民館で作らせてもらった七夕飾りも、初めて見るやり方。
横に渡しておくと、ゆらゆらモビールのように揺れて楽しいです。
七夕飾り、新しい飾り方の可能性がありそうと思いました。

ちなみの今年の長女の短冊には、「やおやさんになりたい」と書いてありました。
やおやさん、いいなあ。
こちらも新しい八百屋さん像がありそうです。