ゆらゆら はるですよ


おだいりさまとおひなさまが
ふたりならんで ゆらゆらゆらゆら
なんだか うれしそう
ぽかぽかするひは きもちいい
ゆらゆらゆらゆら

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長女が公民館の工作に参加して作りました。
紙皿にリボンやハートをちりばめて、楽しそうなふたりです。
色の組み合わせも、なんだか楽しげな感じです。

千代紙の裏表を使って、こんなふうにカップルが作れるとは。
紙皿のサイズ感と、折り紙のサイズ感もいいし、
紙皿なら立って置くことも、ゆらゆら揺らして楽しむこともできる。
こういう工作の原型アイデアはすごいです。

作る材料と技術に制約があっても、見栄えのする組み合わせがある。
今あるもので、新しいことがもっとできそうです。
何かをちょっとだけ加えれば、がらっと違うことがやれる予感がしました。

鬼になる

鬼のお面をかぶる
とたんに体が広がり強くなる
大きな声も出る
負けない気持ちがあふれ出る
でもやっぱり本物の鬼はこわい

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なかなか量が描けない日々の中、
子どもが園で作ってきた制作物は刺激になります。
少し前に作ってきた節分の鬼たち。
もとの定型はあるけれど、作り手の年齢や技量で
少しずつ個性が作品1つ1つに出てくる。
作り手にどこか似ている、愛嬌ある鬼たち。

子どもの作品がずらりと並んだところに向き合うと、
図画工作は表現の自由を得る以外にも、
基礎的な技術の習得や、日々の言葉にならない気持ちの発散もあるなあ
と思います。

もし私が作るなら
最強に怖すぎる鬼と
鬼とは思えない優しさにあふれた鬼を作り
時々かぶって、子どもらを追っかけます。

2021年

あけましておめでとうございます。
昨年は思いもよらないことがたくさんありました。
今年も予想外のことで、上がること・下がることもありそうです。
様々な変化の真っ只中で、揺れ動くこともあるでしょう。

これからを、点でなく線や面で見られるように
いっぱい動き、いっぱい食べて、いっぱい寝て、できるだけ作り、
絵本をはじめ、昨年はできなかった展示を見たり、
屋外の外出をしたりする日々としたいです。

動き方を自由に選びやすい日常となるといいですね。
いつにおいても、なにごとも選択ができるっていいなあ。

今回は絵を描くことと、筆で文字を書くことの組み合わせの実験です。
絵と同様に文字を書くことも、いろいろ試していきたいです。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

金継ぎ第2弾

春~夏、夏~秋にやっていた金継ぎ。
初めにやったものは、少し失敗し
金継ぎをした部分が取れてしまったり、
陶器どうしをうまく接着できなかったりしていました。
その次にやったものは、見た目がだいぶ整いましたが、
取っ手のように力が入るところは、再び取れてしまうことも。
また挑戦してみます。
表面を覆うのは金ではなく、違うものでもいいかもしれません。

来年もいろいろ試し、私自身が作っていても、
作品を見ているかたが見ていても
おもしろい作品が生み出せますように。
皆さまもどうぞよいお年を。

クロッキー(No.29)

いつの間にか子どもたちの成長が進んでいて、びっくりします。
これはやれる時にクロッキー・スケッチをしておかなければ、
どんどん変わっていく。時間は戻らない!
と、気持ちを改め、描ける時には描いてみようと思い直しました。

前よりも大きくなった二女の背中。体全体。

大きなサイズのクロッキー帳に描いていましたが、描ききれず。
再度同じ絵で描いてみましたが、足の先はおさまりませんでした…。

で、もう一度ここまで描いたところで、
目覚めてしまい。
どんどん動き出して描ききれなくなったため、一旦終了。

移動して、今度は長女を描くことに。

テレビを見ている横顔を描いていました。
少し大人っぽくなってしまいました。
実際に本人の顔のバランス自体も、幼児からだんだん少女に変わっていっているのでしょう。
どこかで見たような…と思ったら、自分の顔に似ていました。
娘の中の自分を見つけていたのでしょうか。

で、二女が「わたしも!」と、クロッキー帳のページ半分を持っていかれました。

長女の本を読む様子。
そしてくつろぐ様子。下の絵の上側は二女の様子です。

こうやって描いていると、絵本に出てくる幼児(3~5歳児)は、実は1歳後半や2歳くらいまでの頭と体のバランスであえて描いていることが、案外多いことに気づきます。
5歳から6歳あたりだと、もうしっかりしていて、絵にかくと子どもではあるけれど、動きやしぐさにあどけなさはずいぶん減ってきます。

締切で時間の制約がある時以外は、今を見つけていかないともう拾い上げることはできない。
娘の成長記録と、制作資料としての写真を最近見返して、つくづく思うのでした。
とはいえ、自分の次につながる制作もしたいし、やらないといけない日常の生活のこまごましたこともいっぱいありますよねえ。
やれるだけやってみます。

また描きます。


根元はどっしりと太く 木のようで
先は枝分かれ 明るい色になっていくトゲ

丸々とした2つの実と ほっそりした実が1つ
ほっそりの実からは 少しだけ芽が顔を出す

ドングリ林で ドングリの実が落ちてきた時は
速くて強い落下で 痛かった

栗で同じことがあったら
昔話の登場人物のように 慌てふためくだろう

トゲに囲まれたイガの内側は 動物のような起毛であった
3つの実は 温かく守られたお布団で眠っている 
準備ができて ぱかっと割れるまで

ベートーヴェン生誕250周年

2020年はベートーヴェン生誕250周年にあたる年で
1月に書道で「ベートーヴェン」と書く機会をいただきました。
(多くで「ベートーベン」と表記されることも多いですが、今回は「ベートーヴェン」と書くご依頼いただきましたので、このまま表記しています。)

試作を経て

候補作を書き

こちらが最終候補になりました。

この春にお披露目するはずでしたが、今回のコロナ禍で、残念ながら一旦終了に。
2020年前半に予定されていたイベント・コンサートが軒並み中止になってしまったためです。

9月に入り、NHKでも「ベートーベン250年プロジェクト」がようやく始まりました。
コロナウイルス感染拡大がひどくならなければ、少しずつ周年行事も盛り上がってくるでしょうか。
またいつかどこかでこの作品も見られるようになればな、と思っています。
【ご参考までに】
アンバサダーを務めるのは稲垣吾郎! 「ベートーベン250」プロジェクト |NHK_PR|NHKオンライン
https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=24978

さて、私は8歳から18年程書道をしておりました。
今回のご依頼で、久しぶりに筆をとりました。
10年以上ブランクはありましたが、しばらく書くと、書く体にだんだん戻ってくる感覚がありました。
日々の筋トレの積み重ねみたいなものでしょうか。
書いていてとても楽しかったです。
最終候補に選んでいただいてからでも、もっと書けば、もっといい作品が出てくるのではと思ったくらいです。

習っていた当時、
・漢字(半紙に書く)、
・かな(かな用の薄い和紙に書く)、
・硬筆(ペン)で漢字・かな・実用文(ハガキ大の紙に季節の文章などを書く)、
・短期間でしたが 条幅、細字、つけペンでの硬筆 を続けていました。

書道の師匠からは、他にも
水墨画風の絵や、書や顔彩を生かした年賀状、マーブリング、
料理やおいしい緑茶の淹れ方など、
本当にたくさんのことを教えてもらいました。
今に続く書く・描くこと、生活での楽しみの基盤がここにあります。

今年、描く絵・文字・線、さらに筆やペンなどの道具・紙なども改めて見直しました。
 もっとなにかできるのではないか
 もっといい表現ができるのではないか
 絵でも文章でも、今までためてきたことがなにかもっと生かせるのでは

実験は続きます。

金継ぎ 第1弾

気に入っていたマグの取っ手が取れてしまい、
しばらく前からやってみたかった金継ぎをようやく決心しました。
梅雨入り頃からやっていたのが、今月半ばにようやく完成。

1回目で、まだやり方をちゃんと理解しきれておらず。
つなぎ目が少しずれました。
またどこかでぽきっと折れてしまうかな…と心配していましたが、
2週間ほど特にトラブルもなく使えています。

今回のマグは、友人の結婚式の引き出物でもらった思い出の品。
同時にやった他の器も、いくつかまた描いてみます。

新婚旅行先で買い、使ううちに欠けてしまったマグも最近見つけ、
2回目の金継ぎも始めてみました。
1つ1つは短時間で進む11ほどの工程ですが、乾燥に2~3週間や3~4日かかる工程もいくつかあり、気の長い作業です。
漆の性質は、湿気がある時期の方が乾燥が進むとのこと。
乾燥しやすい時期の前に、時間を見つけてやっていきます。

かんむり

春はとうに過ぎ
もうすぐ梅雨明け
シロツメクサのかんむりは
ほどけないまま 皿の上

ひとつだけの はかりでは
見えないもの はかりきれない

秋に咲く 種をまく
コスモス サルビア
虫に 食われても
上に延びる 葉をつける

夏を越し 花が咲きますよう

目の前の楽しみを 少しずつ
次は 花火と手巻き寿司

春の名残

春の初めから初夏にかけて
摘んだ花

分けてもらった花

拾った花

が、乾燥し
和菓子、反物のような色合いに。

「摘んだ花」もいい具合に乾燥し
現在また違った風情を出しています。
今度はこれを描いてみます。

好きな絵を見ていて
この作家さんは「線の人」だなあ
この人は「面の人」だなあ
と思うことがありました。

線に味があり、特にその人らしさが出ている作家さんは「線の人」
色が前面に出ていて、その組み合わせが特徴的な作家さんは「面の人」なのではないかと。

私はずっと「面の人」になりたいと思っていました。
しかし、より特徴を出しやすいのは「線」かもしれないと思い始めました。
ずっと続けていた書道しかり、
小さい頃でも絵具で描くよりもよく描いたのは鉛筆やペンでした。

中には、線も面もどちらでも魅力的な方もいらっしゃいます。
いろいろ描いたり、やり方を組み合わせて「面」でも「線」でも 
“これ!”
というものが表現できたら楽しいですよね。
さてさて、たどりつくには、描くのみです。